本記事では週刊少年ジャンプにて連載されていた漫画『逢魔ヶ刻動物園』を紹介します。
本作は大人気漫画「僕のヒーローアカデミア(ヒロアカ)」の作者である堀越先生が連載していた作品です。
「逢魔ヶ刻動物園」という動物園とそこで暮らす動物たちが主体となった作品。
ウサギのケモノの姿をした園長や人型に変身する個性的な動物たちが登場します。
作者の堀川先生はヒロアカでも「一般女性」と呼ばれるケモノキャラを登場させたりとケモノ好きなのではないかと噂されております。
本人は否定されているようですが、本作を読むと少なからず動物好きであることは伝わってきますね。
ちなみに、本作で登場していた動物キャラたちはヒロアカでも登場しています。
このことからも本作で誕生させたキャラクターたちの思い入れの強さも伝わってきますね。
人外好きの方やヒロアカが好きな方にも是非読んでいただきたい作品です。
- ウサギのケモノキャラがメインで登場
- オオカミやウマなどのケモノ・獣人キャラも一部登場
基本情報
タイトル | 逢魔ヶ刻動物園(おうまがどきどうぶつえん) |
著者 | 堀越耕平 |
掲載誌 | 週刊少年ジャンプ |
巻数 | 全5巻 |
あらすじ
動物が大好きな女子高生の「蒼井 華(あおい はな)」。
彼女は憧れのアニマルライフを実現させるため、動物園でのアルバイトへ応募することに。
可愛い動物たちと触れ合う癒し生活に期待を膨らませながらアルバイト先である動物園「逢魔ヶ刻動物園」を訪れたが、そこはお客が全くいない寂れた動物園でした。
今回のアルバイトで失敗ばかりのドジな自分を変えたいと決意している彼女。
勇気を振り絞って園内を進んでいると、ウサギの顔をした人物に遭遇します...
本作のポイント
ウサギのケモキャラが園長の動物園
蒼井が最初に遭遇したウサギのキャラクターは逢魔ヶ刻動物園の園長である「椎名」。
少しカートゥーン調の顔をしたウサギのケモノさんです。
彼は元々人間でしたが、子供の頃に野ウサギを追いかけ回していたところにウサギの化物が突如現れ、その化物に呪いをかけられてウサギの姿にされてしまいました。
呪いを解いて人間の姿に戻る方法は「生命への愛を示し、動物を集めて世界に轟く園(その)を造る」こと。
そのため、彼は動物園を設立して「天下一の動物園」を目指すようになりました。
出典:「逢魔ヶ刻動物園 第1巻 (ジャンプコミックス)」より
しかし、面白い事しかやりたくない主義の彼は「飼育」が面白くないということで、蒼井に丸投げ。
呪われて得た不思議な力「魔力」を使って動物たちを人間のように動ける姿に変えることができるため、その変身した動物たちと一緒に蒼井が動物園を天下一にすることになってしまいます。
ただ、こんな自己中な彼でも動物園の仲間たちに手を出す輩は許さず、凶暴な敵にも果敢に挑みます。
人型に変身する様々な動物たち
ウサギの椎名の力によって動物園の動物たちが人型に変身するのですが、この姿がとても個性的です。
蒼井以外の人間の前では通常の動物の姿ですが、営業時間外になると椎名はくわえた人参から煙を発生させ、それに触れた動物たちを変身させます!
変身すると人間の言葉を話すことができるようになり、動物の特徴を残して2足歩行の姿になります。
これが人間ともケモノとも言えない独特な姿。
人間のような外見や異形の姿になったりと千差万別です。
ちなみに、ケモノや獣人になる動物も多くはないですが登場します。
個人的には物語後半の物語で登場するウマの獣人がお気に入りです。
出典:「逢魔ヶ刻動物園 第4巻 (ジャンプコミックス)」より
獣人やケモノに近い姿に変身する動物がもう少し多くても良かったかなと感じました
動物園を脅かす敵との戦闘
動物園を天下一にして園長の椎名が人間の姿に戻ることが本作の目的となりますが、ただ動物園の運営を描いているだけではなく、それを邪魔する敵とのバトルも楽しめます。
椎名のように呪いをかけられて動物の姿に変えられた人間は他にもいて、同じく人間に戻るために水族館などの生き物が集めた施設を運営しています。
そして、これらの施設を運営している責任者や生き物たちが本作の敵役となります。
本作では水族館でのバトルがメインで展開。
水族館の館長も呪いにより生き物たちを変身させることができる能力を使うことができ、動物園とは違ってシャチやサメなどの水生生物たちを変身させています。
出典:「逢魔ヶ刻動物園 第2巻 (ジャンプコミックス)」より
館長はあることがきっかけで椎名に興味を持ち、動物園へ人型に変身したシャチを送り込みます。
人間に戻るためには手段を選ばず、椎名たちと敵対。
異形の生き物同士で激しいバトルが展開されます。
それぞれの動物が持つ特性を活かした戦闘が特徴で、クジラやイルカなどの海洋生物が使用する音波「クリック音」による攻撃、蛇が持つ赤外線感知器官「ピット器官」で敵を察知したりと、あまり知られていない能力も登場するので読んでいて面白いです。
園長の椎名は作中屈指の強さで、「ラビットピース」や「ラビットビンタ」など可愛げのある名称の技を使用。
普段はやる気を見せない彼ですが、危機に陥った仲間たちを救うために強敵に立ち向かう姿はとてもカッコいいです。
まとめ
堀越先生の動物好きが伝わってくる作品でした。
特に動物たちのキャラクターデザインのクオリティが高く、大きく見た目が変わる変身後の姿でもしっかりと動物の特徴を残したデザインになっているんですね。
本作は残念ながら途中で打ち切られてしまいましたが、最後まで続いていれば個性的で魅力的な動物たちがたくさん登場していたことでしょう。
人外キャラが好きな方、堀越先生の作品が好きな方におすすめの作品です。
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